天高く鬼を焼き払う夜

新年が明けて8日が経ちました。こちら九州は福岡と佐賀の県境にありますわが家近辺は、年末から例年よりも暖かい日が続いています。

 

こんにちは〜

SNAIL VISION  Nature Healing Trip

祭り系自然ガイド、ツムリンことトモキです♪

 

昨日1月7日は、一年間の無病息災を祈願して、七草粥を食べる習慣があり、なかなか街では採取が難しい春の七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)も七草粥用としてスーパーで売られていました。

 

お正月から続く美味しいごちそうに、胃腸は少々お疲れ気味。そんなハラ具合も考慮され、

「季節の野花の粥でも食べて、少し休みなされ。」

ということでもあるそうです^ ^

 

 

そんな日に、僕の地元の福岡県久留米市にあります大善寺玉垂宮では、年に一度の大祭鬼夜(おによ)が盛大に執り行われました。

鬼夜

凛々しく、勇ましい、へこ(褌)一丁の裸の男たちの群れ。。

直径1m、全長13mの6本の大松明は日本一と言われ、日本三大火祭りのひとつでもあり、国指定重要無形民族文化財である鬼夜の歴史は古く、約1600年前から続いているといわれています。

 

この行事は、大晦日の夜から正月七日までの鬼会(オニエ)といわれる行事の中の、まさにクライマックスを飾るものです。

鬼会は、大晦日の夜に燧石(火打ち石)でとった御神火(鬼火)を神殿に灯し、神官が斎戒沐浴(心身を清浄すること)して七日七夜守り続けて、天下泰平・国家安穏・五穀豊穣・家内安全・災難消除の祈願をします。その満願の日が、正月七日の鬼夜です。

という存在が、昔から日本各地に言い伝えられています。

これは、人が生きていくうえで誰しもに降りかかってくる〝災い〟に他なりません。

天災、飢饉、仇、病気などのあらゆる不幸と呼ばれる目には見えないものを、払い、浄める儀式や祭りは、今なお大切に受け継がれています。

重要なのは、目には見えないものがこの世界には存在しており、人々はそれを畏怖し、生かされていることに感謝の心を持って、この現在(西暦2017年1月8日)まで命のたすきを繋いできました。

これから先、どれだけテクノロジーが発展しようとも、人が血の通う生きものとしてこの星で生きる以上、目には見えない存在に背中を向けることは出来ません。死という苦悩からは、何人たりとも逃れられないのです。

 

万人が平等に、降りかかる不幸と向き合いながら生きていくということ。

それはまた、同じだけの幸せとともに生きていくということだと思っています。

 

 

少々ごちゃごちゃ言いましたが、鬼は今年も天高く焼き払われました。

正月もこれで終わり。皆様それぞれが躍動に満ちた日々を過ごされることを祈願しております♪